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外国人のふるさと納税:可否・上限・帰国リスク

ふるさと納税に国籍の条件はありません。住民票と住民税があれば日本人と同じ計算で 使えます。ただし出国予定がある人には落とし穴があります。下の2つに答えてください。

使えます。日本人とまったく同じ計算です
住民票があって住民税を払っているなら、ふるさと納税に国籍の制限はありません。控除の上限額も、手続きも、日本人と同じです。下の計算機で上限額を出してください。
万円
くわしい条件(扶養親族・社会保険料)
住民税所得割額(目安)
所得税率(復興税込)
控除上限額の目安

※上限額は安全のため千円未満を切り捨てて表示しています(正確な値は下の内訳を参照)。

税金から戻ってくる金額
実際の支出
返礼品の市価(最大)寄附額の3割まで

なぜ「1月1日」だけが問題になるのか

住民税の課税日(賦課期日)は毎年1月1日です。今年ふるさと納税をしても、その控除が 住民税に反映されるのは翌年度分で、実際に納付額が減るのは翌年6月からです(確定申告 なら所得税は申告後すぐ還付されます)。ポイントは、翌年1月2日以降に出国しても、 この住民税自体は変わらないということ。1月1日より前に住民票がなくなっていると、 その年度の住民税そのものが発生せず、控除のうち住民税分は消えます。さらにワンストップ 特例は、翌年1月1日時点の住所が申請書の住所と違うだけでも無効になります。出国の タイミングが1日ずれるだけで結論が変わるのはこのためです。

出国のタイミング 住民税分(②③) 所得税分(①) ワンストップ特例
出国の予定がない 全額 確定申告なら還付 使える
寄附した年のうちに出国 戻らない 確定申告で還付 使えない
翌年1月1日に出国 戻らない(市区町村に確認) 確定申告で還付 使えない
翌年1月2日以後に出国 全額 確定申告なら還付 使える

ワンストップ特例と確定申告、どちらになるか

寄附しただけでは何も起きません。ワンストップ特例か確定申告のどちらかの手続きをして 初めて控除が反映されます。何もしなければ、寄附した金額がそのまま出ていくだけです。

自治体
寄附サイトに登録する氏名・住所について

手続きでつまずくところ

ワンストップ特例の受付には、申請書・マイナンバー確認書類・本人確認書類の3点が 必要です。ここでつまずく人が多いポイントをまとめました。

出国が決まっている人がやること

住民税は、出国前に納税管理人を届け出ておく必要があります(地方税法第300条)。 届出がないと納税通知書が届かず、公示送達になって延滞金がつくことがあります。 特別徴収の人は最後の給与から一括徴収に切り替わり、1月から5月の退職は申し出が なくても一括徴収になります。住民税を払っていないと、在留期間の更新申請等が 許可されない場合があるので注意してください。

所得税は、年の途中で出国する場合、1月1日から出国の時までの所得について確定申告を します(所得税法第127条)。翌年1月1日から申告期限までの間に出国する場合は、 出国の時までに提出します(同第126条)。確定申告書の第二表「住民税に関する事項」の 「都道府県、市区町村への寄附(特例控除対象)」欄を書き忘れると、住民税の側で 控除されないことがあるので、寄附をした年は必ず記入してください。

出国前の手取りや、出国しない場合のふるさと納税の基本的なしくみは、それぞれ 給与手取り計算シミュレーターふるさと納税 上限額シミュレーターで確認できます。

よくある質問

在留資格によって使える・使えないは変わりますか?

変わりません。ふるさと納税は住民税と所得税のしくみなので、判断の基準は住民票があるかどうかと、住民税がかかっているかどうかです。就労ビザでも配偶者ビザでも永住者でも計算は同じです。在留期間が3か月以下の場合や短期滞在の場合は住民票が作られないため、住民税分の控除は受けられません。

来年帰国します。今年は寄附しないほうがいいですか?

来年1月1日にまだ日本に住んでいるなら、住民税は通常どおり課税され、控除もそのまま効きます。1月1日より前に出るなら、住民税分は戻りません。残るのは所得税の寄附金控除だけで、金額は寄附額の数%から2割程度、所得税率によって変わります。返礼品を足しても損になる場合があります。出国日が決まっていないうちは、寄附しないか少額にとどめるのが安全です。

帰国した後に住民税の請求が来ました。ふるさと納税の分は引かれていますか?

前年に寄附していて、その年の1月1日に日本に住所があったなら引かれています。手続きの方法によって現れ方が違い、ワンストップ特例なら控除の全額が住民税から引かれ、確定申告なら所得税は還付、住民税は6月からの分が少なくなります。金額は住民税決定通知書の税額控除額の欄で確認できます。

マイナンバーカードを持っていません。ワンストップ特例は使えますか?

使えます。マイナンバーを確認できる書類として、マイナンバーが記載された住民票を用意し、本人確認書類として在留カードなどを添えます。マイナンバー通知カードは令和2年5月25日に廃止されており、記載の氏名・住所が今の住民票と違う場合は使えません。マイナンバーカードのコピーを使う場合は、両面をコピーしないと受け付けられません。

名前がアルファベットです。ミドルネームの欄がありません。

在留カードなどの公的な本人確認書類に書かれている正式な表記で登録してください。寄附サイトに登録した名前は、自治体が発行する寄附金受領証明書とワンストップ特例申請書にそのまま印字されます。ミドルネームの入力欄がないサイトが多いので、書き方はワンストップ特例なら寄附先の自治体、確定申告なら所轄の税務署に確認してください。

引っ越しました。何かしなければいけませんか?

ワンストップ特例は、寄附した年の翌年1月1日の住所が申請書に書いた住所と違うと無効になります。申請書をまだ出していなければ、住所欄を二重線で訂正して住民票の住所を書けば大丈夫です。すでに出しているなら、翌年1月10日までに変更届出書を寄附先の自治体に出してください。無効になっても通知は来ないので、6月の住民税が減っていないことで気づくことになります。

本ページは一般的な情報の整理であり、税務・法務のアドバイスではありません。 上限額の計算は給与収入のみの方を想定した概算です。副業所得・iDeCo・住宅ローン控除・ 医療費控除などがある場合、実際の上限額は変わります(多くの場合、下がります)。 出国日が賦課期日(1月1日)と同じ場合の取り扱いは、転出届の内容をもとに市区町村が 判断します。確定申告の開始日と3月15日の期限は休日により前後します。 制度は変更されることがあります。個別の判断は、お住まいの市区町村、所轄の税務署、 または税理士にご確認ください。